第105回医師国家試験 I15(2011年)
正答:c
問題
食中毒について正しいのはどれか。
a.腸炎ビブリオ食中毒の原因食品は生肉が多い。
b.サルモネラ食中毒の潜伏期間は2~5時間である。
c.ボツリヌス食中毒の治療には抗毒素血清が有効である。
d.ブドウ球菌食中毒の予防には食品の食前加熱が有効である。
e.毒素原性大腸菌食中毒は溶血性尿毒症症候群(HUS)を高率に合併する。
正答の理由
ボツリヌス症は毒素による神経麻痺を来す。抗毒素は血中の毒素を中和し、症状の進行を抑える特異的治療であり、疑った場合は早期投与を検討する。
各選択肢の検討
a.腸炎ビブリオ食中毒の原因食品は生肉が多い。腸炎ビブリオは海産魚介類が主な原因食品であり、生肉ではない。
b.サルモネラ食中毒の潜伏期間は2~5時間である。サルモネラの潜伏期間は通常数時間より長く、2~5時間は短すぎる。
c.ボツリヌス食中毒の治療には抗毒素血清が有効である。正しい。抗毒素血清は遊離毒素を中和し、進行抑制に有効である。
d.ブドウ球菌食中毒の予防には食品の食前加熱が有効である。ブドウ球菌のエンテロトキシンは耐熱性があり、食前加熱だけでは予防できない。調理後の汚染防止・低温保存が重要。
e.毒素原性大腸菌食中毒は溶血性尿毒症症候群(HUS)を高率に合併する。HUSと関連するのは主に志賀毒素産生性大腸菌で、毒素原性大腸菌は水様性下痢が中心である。
覚えるポイント
食中毒の原因・治療。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。