神経・精神:脳卒中後の抑うつ評価|第105回医師国家試験H30

第105回医師国家試験 H30(2011年)

正答:c

問題

42歳の男性。右被殻出血の急性期治療の後、後遺症として左片麻痺が残りリハビリテーション目的で転入院した。入院直後はリハビリテーションに熱心に取り組んでいたが、1か月過ぎたころから頭痛を訴え、リハビリテーションを休むようになった。不眠の訴えもある。血圧は正常で、新たな神経症状は認めず、尿・血液検査所見に異常を認めない。頭部CT所見上、血腫は順調に吸収されている。

まず行うべき対応はどれか。

a.抗うつ薬を投与する。

b.家族からの励ましを伝える。

c.現在の精神状態を把握する。

d.リハビリテーションのプログラムを強化する。

e.リハビリテーションを休まないように指導する。

正答の理由

不眠、頭痛、リハビリテーションへの意欲低下があり、脳卒中後うつ病など心理状態の変化が疑われる。治療を決める前に、気分、意欲、自殺念慮、睡眠など現在の精神状態を評価する。

各選択肢の検討

a.抗うつ薬を投与する。誤り。抑うつの評価や診断をせず薬物療法を開始するのは早い。

b.家族からの励ましを伝える。誤り。励ましだけでは症状の評価にならず、負担を強める可能性がある。

c.現在の精神状態を把握する。正しい。脳卒中後うつ病を含む精神状態と自殺リスクをまず評価する。

d.リハビリテーションのプログラムを強化する。誤り。頭痛や不眠、意欲低下の評価をせず負荷を増すべきでない。

e.リハビリテーションを休まないように指導する。誤り。症状の原因を評価せず休むことを一律に禁じるのは不適切。

覚えるポイント

行動変化を叱咤や処方で先回りせず、まず抑うつ状態や安全性を評価する。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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