第105回医師国家試験 G10(2011年)
正答:b
問題
牛乳よりも母乳に多く含まれる成分はどれか。
a.鉄
b.糖質
c.カゼイン
d.ビタミンK
e.飽和脂肪酸
正答の理由
公式正答はbです。母乳は牛乳より乳糖を多く含みます。ただし鉄については、現行の公的資料に母乳の方が多い比較値もあり、aを一律に誤りとするには留保が必要です。
各選択肢の検討
a.公式正答には含まれません。ただしNHMRCの成乳比較表では鉄は母乳0.3 mg/L、牛乳はごく微量とされ、母乳の方が少ないとはいえません。鉄の含有量と吸収率は別の指標であり、この肢には資料による比較値の違いという留保があります。
b.正しい。母乳には乳糖が多く含まれます。文部科学省の成分表では100 g当たりの炭水化物は人乳7.2 g、普通牛乳4.8 gです。
c.誤り。母乳は牛乳より総蛋白質が少なく、カゼイン量も少ないです。
d.誤り。文部科学省の成分表では100 g当たりのビタミンKは人乳1 μg、普通牛乳2 μgで、母乳の方が少ないです。
e.誤り。文部科学省の成分表では100 g当たりの飽和脂肪酸は人乳1.32 g、普通牛乳2.33 gで、母乳の方が少ないです。
覚えるポイント
公式正答は糖質(乳糖)。鉄の比較は公的資料の値も確認し、含有量と吸収率を混同しない。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第105回医師国家試験問題および正答
- The physiological basis of breastfeeding
- 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年:人乳
- 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年:普通牛乳
- 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年:人乳の脂肪酸
- 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年:普通牛乳の脂肪酸
- Infant Feeding Guidelines: Information for health workers
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。