第105回医師国家試験 D9(2011年)
正答:d
問題
発作性夜間ヘモグロビン尿症でみられるのはどれか。
a.血清銅低下
b.環状鉄芽球増加
c.ビタミンB12低下
d.血清フェリチン低下
e.赤血球浸透圧抵抗性減弱
正答の理由
PNHでは慢性的な血管内溶血に伴いヘモグロビン・ヘモジデリンが尿中へ失われ、鉄欠乏から血清フェリチンが低下し得るためdが正しい。
各選択肢の検討
a.血清銅低下。誤り。銅欠乏は貧血や好中球減少の原因となるが、PNHの典型的所見ではない。
b.環状鉄芽球増加。誤り。環状鉄芽球は鉄利用障害を示し、鉄芽球性貧血や骨髄異形成症候群などでみられる。PNHを特徴づけない。
c.ビタミンB12低下。誤り。B12欠乏は巨赤芽球性貧血の原因であり、PNHの血管内溶血による尿中鉄喪失とは異なる。
d.血清フェリチン低下。正しい。PNHでは尿中へのヘモグロビン・ヘモジデリン喪失が続き、鉄欠乏を来してフェリチンが低下することがある。
e.赤血球浸透圧抵抗性減弱。誤り。PNH赤血球の異常は補体制御蛋白欠損による補体感受性亢進であり、浸透圧脆弱性の亢進を特徴とする疾患ではない。
覚えるポイント
PNHでは血管内溶血に伴う尿中鉄喪失から鉄欠乏・フェリチン低下を来し得る。診断はフローサイトメトリーで行う。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第105回医師国家試験問題および正答
- Diagnosis and management of paroxysmal nocturnal hemoglobinuria
- Update on the diagnosis and management of paroxysmal nocturnal hemoglobinuria
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。