第105回医師国家試験 D7(2011年)
正答:b
問題
乳房超音波写真(別冊No.1)を別に示す。最も考えられる疾患はどれか。
a.嚢胞
b.乳癌
c.脂肪腫
d.線維腺腫
e.悪性リンパ腫

正答の理由
別冊No.1では境界が不整な低エコー充実性腫瘤と後方エコー減弱を認め、良性の単純嚢胞や典型的線維腺腫より乳癌が最も考えやすいためbが正しい。画像単独で組織型までは断定できない。
画像の見方
別冊No.1(別冊PDF物理頁2)。回転なし、原図全体を切り出し、No.1・D問題7のラベルと10 mmスケールを保持。白黒の乳房超音波像で不整形低エコー充実性腫瘤を認め、後方エコーは減弱している。
各選択肢の検討
a.嚢胞。誤り。単純嚢胞は通常、円形または楕円形で境界明瞭な無エコー像を示し、後方エコー増強を伴う。提示像は不整な充実性低エコー腫瘤である。
b.乳癌。正しい。提示像は境界不整な低エコー充実性腫瘤で後方エコーが減弱しており、悪性腫瘍を疑う形態である。超音波画像だけで病理診断を確定することはできない。
c.脂肪腫。誤り。乳腺脂肪腫は一般に境界明瞭で周囲脂肪と同様の性状を示すことが多く、提示像の不整な低エコー腫瘤とは合いにくい。
d.線維腺腫。誤り。典型的な線維腺腫は楕円形・境界明瞭・皮膚に平行な形態を示すことが多く、提示像の不整な輪郭や後方エコー減弱を説明しにくい。
e.悪性リンパ腫。誤り。乳腺リンパ腫も腫瘤を形成し得るが、この画像所見だけから積極的に選ぶ特徴はなく、乳房の不整形低エコー腫瘤としては乳癌がより典型的である。
覚えるポイント
乳房超音波では不整形・不明瞭な境界をもつ低エコー充実性腫瘤は悪性を疑う。画像だけで組織診断は確定しない。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。