第105回医師国家試験 B18(2011年)
正答:b
問題
開発途上国の保健医療について誤っているのはどれか。
a.成人HIV感染率はサハラ以南アフリカが最も高い。
b.5歳未満児死亡率はこの20年で横ばいである。
c.肺炎は5歳未満児の3大死因の一つである。
d.乳児の下痢には母乳の継続が有効である。
e.マラリアの予防には蚊帳が有効である。
正答の理由
2010年までの世界の5歳未満児死亡率は低下しており、横ばいではありません。1990年の出生1,000人当たり88人から2010年には57人へ減少したという推計が報告されています。したがって誤りはbです。
各選択肢の検討
a.成人HIV感染率はサハラ以南アフリカが最も高い。正しい。出題当時の地域別疫学では、成人HIV有病率が最も高い地域はサハラ以南アフリカでした。
b.5歳未満児死亡率はこの20年で横ばいである。誤り。世界の5歳未満児死亡率は1990〜2010年に低下しており、横ばいではありません。
c.肺炎は5歳未満児の3大死因の一つである。正しい。肺炎は当時、下痢性疾患などとともに主要な死因でした。
d.乳児の下痢には母乳の継続が有効である。正しい。下痢中も授乳を続けることは水分・栄養の補給に役立ちます。
e.マラリアの予防には蚊帳が有効である。正しい。殺虫剤処理蚊帳は媒介蚊への曝露を減らす予防策です。
覚えるポイント
出題当時、世界の5歳未満児死亡率は低下傾向にあった。感染症予防では授乳継続と蚊帳も重要。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第105回医師国家試験問題および正答
- Child Mortality Estimation: Accelerated Progress in Reducing Global Child Mortality, 1990–2010
- Global Report: UNAIDS Report on the Global AIDS Epidemic 2010
- Figure 1. Causes of deaths among children aged under five years, 2010
- Diarrhoea
- Malaria
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。