第105回医師国家試験 B5(2011年)
正答:d
問題
5 ある集団での脳卒中の発症予防を目的として、高血圧に対する介入を行いたい。ハイリスクアプローチを採用する場合、介入の効果に最も関係する変化はどれか。
a.集団の血圧の平均値の改善
b.集団の塩分摂取量の平均値の改善
c.正常血圧域にある者での喫煙率の減少
d.高血圧域にある者での降圧薬服用者の割合の増加
e.高血圧域にあるが治療を拒否する者での脳卒中発症リスクの減少
正答の理由
公式正答はdです。ハイリスクアプローチは、危険因子が高い個人を選び、治療などの個別介入を行う方法です。高血圧域の人で降圧薬治療を受ける割合が増えることは介入の直接的な指標です。
各選択肢の検討
a.集団の血圧の平均値の改善。誤り。集団全体に小さな変化を広げるポピュレーションアプローチの指標です。
b.集団の塩分摂取量の平均値の改善。誤り。集団全体への生活環境・食習慣介入に対応する指標です。
c.正常血圧域にある者での喫煙率の減少。誤り。喫煙対策としては望ましい変化ですが、高血圧者を選んで行う降圧介入の効果を表す指標ではありません。
d.高血圧域にある者での降圧薬服用者の割合の増加。正しい。高血圧のある個人を選んで治療するハイリスクアプローチの実施を直接反映します。
e.高血圧域にあるが治療を拒否する者での脳卒中発症リスクの減少。誤り。個別の降圧治療を受けていない集団のリスク低下は、治療を受けた高血圧者への介入効果を直接反映しません。
覚えるポイント
個人を選んで治療する戦略か、集団全体のリスク分布を動かす戦略かを区別する。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。