白質が障害される疾患|第104回医師国家試験I38

第104回医師国家試験 I38(2010年)

正答:c・e

問題

脳の白質が障害されるのはどれか。2つ選べ。

a.Parkinson病

b.結節性硬化症

c.多発性硬化症

d.Huntington病

e.急性散在性脳脊髄炎

正答の理由

白質を侵す代表は脱髄疾患です。多発性硬化症は脳と脊髄に散在する脱髄斑を、急性散在性脳脊髄炎は感染やワクチン接種後の血管周囲性脱髄を起こします。残りの肢の主座は黒質、皮質結節や上衣下結節、尾状核などです。

各選択肢の検討

a.Parkinson病。誤り。主座は黒質などの脳幹ドパミン作動性ニューロンの変性です。

b.結節性硬化症。誤り(公式正答では選ばない肢)。過誤腫を多臓器に生じる遺伝性疾患で、脳病変は皮質結節や上衣下結節が中心です。皮質下白質の信号異常や放射状移動線という所見もあり、白質に異常がまったくないわけではありませんが、脱髄疾患のように白質を主に障害する疾患ではありません。

c.多発性硬化症。正しい。脳室周囲などの白質に脱髄斑が散在する代表疾患です。皮質などの灰白質も侵されることは現在知られています。

d.Huntington病。誤り。尾状核の萎縮と線条体の抑制性中型有棘ニューロンの変性が特徴の灰白質(基底核)疾患です。

e.急性散在性脳脊髄炎。正しい。ウイルス感染や予防接種の数日〜数週後に起こり、病理学的に白質の血管周囲性脱髄と単球系細胞の浸潤を示します。

覚えるポイント

白質の障害といえば脱髄疾患(MS・ADEM)。Parkinson病は黒質、Huntington病は尾状核。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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