閉鎖孔ヘルニアの診断|第104回医師国家試験I10

第104回医師国家試験 I10(2010年)

正答:d

問題

視診・触診で診断できないのはどれか。

a.臍ヘルニア

b.鼠径ヘルニア

c.大腿ヘルニア

d.閉鎖孔ヘルニア

e.腹壁瘢痕ヘルニア

正答の理由

腹壁ヘルニアの診断は基本的に臨床診断で、立位で臍、鼠径部、大腿三角、手術創を診察し、必要なら咳やValsalva法で確認します。閉鎖孔ヘルニアはこの診察の対象部位に含まれず、術前診断が難しい疾患で、診断には造影CTが標準です。正解はdです。

各選択肢の検討

a.臍ヘルニア。診断できる。腹壁ヘルニアの診察では臍を確認し、膨隆の視診と触診で診断します。

b.鼠径ヘルニア。診断できる。男性では鼠径管に指を入れて診察し、腹圧をかけて膨隆や衝撃を確かめます。

c.大腿ヘルニア。診断できる。大腿三角を診察の対象とし、体表から診察できる部位です。

d.閉鎖孔ヘルニア。診断できない(正解)。高齢のやせた女性に多く、単純な機械的腸閉塞と誤認されやすい疾患です。大腿内側の痛み(Howship-Romberg徴候)の感度は27〜56%にとどまり、造影CTで診断します。

e.腹壁瘢痕ヘルニア。診断できる。手術創に一致した膨隆を、立位や腹圧負荷で確認します。

覚えるポイント

やせた高齢女性の腸閉塞では閉鎖孔ヘルニアを疑い、CTで確認する。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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