徒手筋力テストと重力の条件|第104回医師国家試験H17

第104回医師国家試験 H17(2010年)

正答:d

問題

右股関節の外転筋力を測定した。左側臥位で外転を指示した場面(別冊No. 2A)と仰臥位で外転を指示した場面(別冊No. 2B)とを別に示す。

徒手筋力テストの段階はどれか。

a.5 (Normal)

b.4 (Good)

c.3 (Fair)

d.2 (Poor)

e.1 (Trace)

左側臥位の線画。右下肢は左下肢に重なったまま挙がっておらず、「外転できない」と記載がある。
別冊No. 2 A / 出典:厚生労働省・第104回H別冊(原本の該当ページ)
仰臥位の線画。右下肢がベッド面に沿って矢印の方向へ大きく開いており、「最大外転できる」と記載がある。
別冊No. 2 B / 出典:厚生労働省・第104回H別冊(原本の該当ページ)

正答の理由

左側臥位の外転は重力に抗する運動で、これができません。一方、仰臥位の外転は水平面の運動で重力の影響が除かれ、この肢位なら全可動域を動かせます。「動かせるが重力には抗せない」のは段階2なのでdです。この判定には、同じ運動を重力に抗する肢位と除いた肢位で比べることが必要です。

画像の見方

No. 2Aは左側臥位で、右下肢を重力に抗して挙上する肢位です。図中に「外転できない」と記されています。No. 2Bは仰臥位で、ベッド面に沿って動かすため重力の影響を除いた肢位です。図中に「最大外転できる」と記されています。

各選択肢の検討

a.5 (Normal)。誤り。十分な抵抗に抗して動かせる段階で、重力に抗することすらできない本例とは異なります。

b.4 (Good)。誤り。ある程度の抵抗に抗して動かせる段階で、本例は抵抗を加える前の抗重力運動ができません。

c.3 (Fair)。誤り。重力に抗して動かせるが抵抗には抗せない段階です。側臥位で外転できない時点で3に届きません。

d.2 (Poor)。正しい。重力の影響を除くと動かせるが、重力には抗せない段階で、図の結果に一致します。

e.1 (Trace)。誤り。筋収縮は見えても関節運動がほとんどない段階です。仰臥位で最大外転できているので、これより強い筋力です。

覚えるポイント

徒手筋力テストの段階2は重力を除けば動くが抗重力はできない、段階3は抗重力で動く。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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