第104回医師国家試験 H7(2010年)
正答:b
問題
胸部の診察について正しい組合せはどれか。
a.視診 ― 肺肝境界
b.触診 ― 声音振盪
c.打診 ― 縦隔偏位
d.聴診 ― 心濁音界
e.問診 ― 摩擦音
正答の理由
声音振盪は、発声時の胸壁の振動を手で感じ取る触診所見です。胸水や気胸では減弱し、肺炎などの浸潤影のある部位では増強します。したがってbが正しい組合せです。胸部診察は視診・触診・打診・聴診で構成され、濁音を手がかりにする所見は打診、摩擦音は聴診というように、所見と手技を対応させて覚えます。
各選択肢の検討
a.視診 ― 肺肝境界。誤り。肺肝境界は体表から見えません。肝の上縁は打診で濁音の境界として確かめます。
b.触診 ― 声音振盪。正しい。話している患者の胸壁の振動を触れて評価します。
c.打診 ― 縦隔偏位。誤り。大きな気胸などでは、気管が反対側へ偏位する様子を視診や触診でとらえます。打診の主な役割は胸水の有無とその高さの評価です。
d.聴診 ― 心濁音界。誤り。濁音は打診で得られる所見で、心濁音界は打診で調べます。
e.問診 ― 摩擦音。誤り。胸膜摩擦音は聴診で聞き取る所見です。患者が語る症状として得るものではありません。
覚えるポイント
声音振盪は触診、濁音界は打診、摩擦音は聴診。気管の偏位は視診・触診で確かめる。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第104回医師国家試験問題および正答
- Evaluation of the Patient With Pulmonary Issues – MSD Manual Professional Edition
- Pneumothorax – MSD Manual Professional Edition
- Cardiovascular Examination – MSD Manual Professional Edition
- Liver examination(A. Nikolov、Medical University-Pleven 講義資料)
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。