第104回医師国家試験 G33(2010年)
正答:c・e
問題
我が国の国際保健医療協力について正しいのはどれか。2つ選べ。
a.非政府機関〈NGO〉の活動の主体は企業である。
b.世界保健機関〈WHO〉では東アジア地域に属している。
c.国際労働機関〈ILO〉に加盟して労働者の健康を擁護している。
d.国際協力機構〈JICA〉の国際保健協力をWHOを通して行っている。
e.政府開発援助〈ODA〉による資金協力を無償と有償とで行っている。
正答の理由
日本はILOの原加盟国で、1940年の脱退を経て1951年に再加盟しました。またJICAは技術協力に加えて有償・無償の資金協力を行います。公式正答はc・eです。
各選択肢の検討
a.非政府機関〈NGO〉の活動の主体は企業である。誤り。NGOは、政府や国際機関とは異なる民間の立場から、利益を目的とせず課題に取り組む市民団体と説明されます。企業が活動の主体ではありません。
b.世界保健機関〈WHO〉では東アジア地域に属している。誤り。日本はWHOの6地域のうち西太平洋地域に属します。6地域に「東アジア地域」はありません。
c.国際労働機関〈ILO〉に加盟して労働者の健康を擁護している。正しい。ILOは労働条件の改善を通じて社会正義の確立をめざす機関で、日本は1951年の再加盟以降も政労使で参加しています。
d.国際協力機構〈JICA〉の国際保健協力をWHOを通して行っている。誤り。JICA法は条約その他の国際約束に基づき、開発途上地域へ直接の技術協力を行うと定めています。WHOを経由する形が基本ではありません。
e.政府開発援助〈ODA〉による資金協力を無償と有償とで行っている。正しい。JICA法第3条に有償及び無償の資金供与による協力が定められ、有償は開発途上地域の政府等への貸付です。条文は2013年1月の写し(最終改正平成23年)で確認しました。資金協力を含む現在の枠組みは、平成20年10月施行の改正によるもので、出題時点でも同じです。
覚えるポイント
日本はWHO西太平洋地域。ODAの資金協力には無償と有償があり、JICA法にも定められている。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第104回医師国家試験問題および正答
- 日本とILO(厚生労働省)
- Where we work (WHO Western Pacific Region)
- 独立行政法人国際協力機構法(法令データ提供システム、2013年1月の写し、Internet Archive)
- 事業ごとの取り組み(JICA)
- (ODA)国際協力とNGO(外務省、2016年12月の写し、Internet Archive)
- NGOを知る(国際協力NGOセンター JANIC)
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。