学校保健の制度と統計|第104回医師国家試験G19

第104回医師国家試験 G19(2010年)

正答:c

問題

学校保健について誤っているのはどれか。

a.学校給食は教育の一環である。

b.小学生で被患率が最も高いのはう歯である。

c.小学校において胸部エックス線撮影は毎年全員に実施される。

d.学校管理下における児童生徒の死因の第1位は突然死である。

e.学校職員の健康診断は学校保健安全法(旧学校保健法)に基づいて実施される。

正答の理由

出題当時の学校保健安全法施行規則では、小・中学校の結核の有無の検査は全学年で問診を行い、必要と判断された者に精密検査を行う形です。エックス線間接撮影を一律に行うのは高校・高専の第1学年と大学の第1学年でした。したがって誤っているのはcで、公式正答もcです。

各選択肢の検討

a.学校給食は教育の一環である。正しい記述で、正答ではない。学校給食法第2条は、義務教育諸学校における教育の目的を実現するための目標(栄養、食習慣、社交性など)を掲げています。条文は2011年1月の写し(最終改正は平成20年で、出題時と同じ版)で確認しました。

b.小学生で被患率が最も高いのはう歯である。正しい記述で、正答ではない。平成21年度学校保健統計調査の小学校では、むし歯が61.79%で最も高く、次いで裸眼視力1.0未満が29.71%、鼻・副鼻腔疾患が12.57%です。平成26年度の公表資料の総括表に載る平成21年度の行で確認しました。

c.小学校において胸部エックス線撮影は毎年全員に実施される。誤った記述で、これが正答。小学校全学年の結核の検査は問診が基本で、毎年全員の撮影は定められていません。胸部撮影を一律に行う対象は高校・高専と大学の第1学年です。

d.学校管理下における児童生徒の死因の第1位は突然死である。正しい記述で、正答ではない。日本スポーツ振興センターのデータをまとめた報告では、平成11〜20年度の学校管理下の突然死は年間35〜83件で、死亡全体の約57%を占めました。平成25年度の集計でも死亡63件のうち突然死が23件で最多です。

e.学校職員の健康診断は学校保健安全法(旧学校保健法)に基づいて実施される。正しい記述で、正答ではない。同法第15条が、学校の設置者に毎学年定期の職員健康診断を義務付けています。

覚えるポイント

学校の結核検診は小中学校=問診、高校・大学の1年生=エックス線。小学生の被患率1位はむし歯。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

第104回の一覧へ戻る

タイトルとURLをコピーしました