第104回医師国家試験 G17(2010年)
正答:b
問題
過粘稠度〈hyperviscosity〉症候群でみられないのはどれか。
a.頭痛
b.腰痛
c.めまい
d.視力障害
e.悪心・嘔吐
正答の理由
過粘稠度症候群は血液の粘度上昇で微小循環が障害される病態で、粘膜出血、視覚障害、頭痛やめまいなどの神経症状が現れます。公式正答はbです。腰痛は粘稠度上昇そのものの症状ではありません。多発性骨髄腫などの原疾患による骨病変で腰痛が生じることはあるので、原因を分けて考えます。
各選択肢の検討
a.頭痛。みられる(選ばない)。神経症状として頭痛やふらつきがあり、重症例では痙攣や昏睡に至ります。
b.腰痛。正しい(みられない)。腰痛は血液の粘度上昇による微小循環障害では説明できず、症状表にも含まれません。骨髄腫の骨病変など原疾患の症状として区別します。
c.めまい。みられる(選ばない)。めまいは中枢神経症状の表に明記されています。
d.視力障害。みられる(選ばない)。かすみ目や視力低下が典型で、網膜静脈閉塞で不可逆的な視力低下に至ることもあります。
e.悪心・嘔吐。公式正答では選ばれない。参照した症状表には悪心・嘔吐の項目がありません。本解説では、頭痛やめまいなどの中枢神経症状に伴いうる非特異的な症状と位置づけ、病態と結びつかない腰痛を選びます。
覚えるポイント
過粘稠度症候群は出血傾向・視覚障害・神経症状(頭痛・めまい)。腰痛は原疾患の骨病変として考える。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第104回医師国家試験問題および正答
- Hyperviscosity Syndrome in Paraprotein Secreting Conditions Including Waldenstrom Macroglobulinemia
- Macroglobulinemia – MSD Manual Professional Edition
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。