食道静脈瘤の内視鏡治療|第104回医師国家試験G6

第104回医師国家試験 G6(2010年)

正答:c

問題

上部消化管内視鏡写真(別冊No. 1)を別に示す。

内視鏡治療として最も適切なのはどれか。

a.凝固

b.クリッピング

c.硬化療法

d.切除

e.レーザー

上部消化管内視鏡写真。太く結節状の隆起が管腔を取り囲むように並び、表面に細い発赤血管がみられる。
別冊No. 1 / 出典:厚生労働省・第104回G別冊(原本の該当ページ)

正答の理由

写真では、白色調から淡紅色の太い結節状の隆起が管腔を取り囲むように並び、表面に細い発赤血管がみられます。本解説の読影では静脈瘤に合致し、選択肢の中で静脈瘤に対する内視鏡治療は硬化療法です。公式正答はcです。現行のMSD Manualでは内視鏡的バンド結紮が第一選択、硬化療法は第二選択とされていますが、本問の選択肢にバンド結紮はありません。

画像の見方

白色調〜淡紅色の太い結節状隆起が複数並び、一部は青みがかった灰色を呈し、表面に細い発赤血管がみられる。本解説の読影では静脈瘤に合致する。写真には部位や出血の有無を示す記載はない。

各選択肢の検討

a.凝固。誤り。熱凝固(ヒータープローブ、電気凝固)は非静脈瘤性の上部消化管出血の止血や、血管拡張などの血管性病変の治療に用いる手技です。静脈瘤の内視鏡治療の中心はバンド結紮と硬化療法です。

b.クリッピング。誤り。クリップは非静脈瘤性の上部消化管出血で出血部を機械的に閉じる代表的な止血法です。門脈圧亢進で拡張した静脈瘤に対する治療の中心はバンド結紮と硬化療法です。

c.硬化療法。正しい。硬化剤の注入で静脈瘤を閉塞させる治療です。現行の資料ではバンド結紮に次ぐ選択肢ですが、選択肢の中では静脈瘤への内視鏡治療に該当します。

d.切除。誤り。内視鏡的な切除はポリープなどの腫瘍性病変を取り除く手技です。静脈瘤は門脈圧亢進で拡張した静脈で、腫瘍のように切除する対象ではありません。

e.レーザー。誤り。レーザーは血管拡張などの血管性病変を内視鏡的に凝固する方法の一つです。静脈瘤に対して示される内視鏡治療はバンド結紮と硬化療法です。

覚えるポイント

食道静脈瘤の内視鏡治療はバンド結紮(EVL)と硬化療法(EIS)。現行はバンド結紮が第一選択。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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