統合失調症の心理社会的配慮|第104回医師国家試験F7

第104回医師国家試験 F7(2010年)

正答:c

問題

統合失調症の心理・社会的側面への配慮として適切なのはどれか。

a.妄想は否定し根気強く説得する。

b.患者にも家族にも病名は告知しない。

c.幻覚については患者の体験を尊重する。

d.幻覚妄想の治療として生活技能訓練を行う。

e.薬物療法を終了してから心理・社会的治療を行う。

正答の理由

幻覚は本人にとって実際に聞こえ、見えている体験です。内容を事実として肯定する必要はありませんが、頭から否定せず、本人がそう感じていることは受け止めて不安を和らげます。公式正答はcです。治療は薬物療法と心理社会的治療を組み合わせ、病気の知識を本人や家族と共有して自己管理につなげます。

各選択肢の検討

a.妄想は否定し根気強く説得する、は不適切。妄想は周囲が訂正しようとしても受け入れにくい考えで、説得は関係を損ねやすい対応です。否定も肯定もせず、現実の生活に注目して関わります。

b.患者にも家族にも病名は告知しない、は不適切。病気と治療の知識を学ぶ心理教育は治療の一部で、若年患者の親への情報提供で再発率が下がるとされています。

c.幻覚については患者の体験を尊重する、は適切。「私には聞こえませんが、あなたにはそう感じられるのですね」のように、内容を認めるのではなく体験を受け止めます。

d.幻覚妄想の治療として生活技能訓練を行う、は不適切。生活技能訓練(SST)は社会生活や対人関係の技能を回復する訓練で、幻覚妄想そのものを治療する方法ではありません。

e.薬物療法を終了してから心理・社会的治療を行う、は不適切。両者は車の両輪として組み合わせます。自己判断の減量・中止は再発を招く危険もあります。

覚えるポイント

幻覚妄想は否定も肯定もせず、体験を受け止める。薬物療法と心理社会的治療は併用する。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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