第104回医師国家試験 F5(2010年)
正答:c
問題
寝たきりの患者に浮腫がないか確認したい。
軽度の浮腫を見逃さないために診察する部位はどれか。
a.前額部
b.手背部
c.仙骨部
d.前脛骨部
e.足背部
正答の理由
細胞外液量の増加による浮腫は、重力で低くなる部位に現れます。歩行できる人では足と下腿に現れますが、臥床している人では背側の臀部や大腿後面などに移ります。そのため寝たきりの患者では仙骨部を診察します。公式正答はcです。
各選択肢の検討
a.前額部は誤り。臥床時に低い位置にならない部位で、軽度の全身性浮腫を探す部位として適しません。
b.手背部は誤り。臥床中の依存部位ではありません。リンパ管閉塞などでは閉塞部より末梢に局所的な浮腫が出ますが、全身性の軽い浮腫を見つける目的には向きません。
c.仙骨部は正しい。臥床患者で低い位置になる背側の部位で、体液過剰の際に浮腫を認める部位として挙げられています。
d.前脛骨部は誤り。歩行できる患者で圧痕を確かめる代表的な部位です。臥床が続くと液体は背側へ移るため、ここだけ診ると軽度の浮腫を見逃します。
e.足背部は誤り。前脛骨部と同様、立位や歩行で依存部位になる場所です。寝たきりの患者では背側の確認を優先します。
覚えるポイント
浮腫は依存部位に出る。歩行者は足・下腿、臥床者は仙骨部など背側を診る。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第104回医師国家試験問題および正答
- Edema – MSD Manual Professional Edition
- Cardiovascular Examination – MSD Manual Professional Edition
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。