第104回医師国家試験 E17(2010年)
正答:a
問題
産業医について正しいのはどれか。
a.職場巡視を行う。
b.労働災害の認定を行う。
c.衛生委員会を設置する。
d.労働基準監督署長が任命する。
e.有害業務の作業環境測定を行う。
正答の理由
公式正答はaです。労働安全衛生規則第15条は、産業医が定期に作業場等を巡視し、有害のおそれがあれば必要な措置を講じることを定めています。現行条文は原則毎月1回で、条件を満たせば2か月に1回です。2か月に1回の選択肢は2017年6月施行の改正で加わったもので、巡視が職務である点は出題当時も同じです。
各選択肢の検討
a.職場巡視を行う。正しい。作業方法や衛生状態を確認し、健康障害を防ぐ措置につなげます。
b.労働災害の認定を行う。誤り。労災保険の給付事務は所轄の労働基準監督署長が行います。産業医は認定機関ではありません。
c.衛生委員会を設置する。誤り。労働安全衛生法第18条で設置義務を負うのは事業者です。産業医は委員として関わります。
d.労働基準監督署長が任命する。誤り。労働安全衛生法第13条により、事業者が医師のうちから選任します。
e.有害業務の作業環境測定を行う。誤り。同法第65条で測定の実施と記録を義務づけられているのは事業者です。産業医の必須職務ではありません。
覚えるポイント
産業医は事業者が選任し、職場巡視を行う。衛生委員会設置と作業環境測定の義務は事業者、労災給付の決定は労基署長。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第104回医師国家試験問題および正答
- 労働安全衛生規則(e-Gov法令API)
- 労働安全衛生法(e-Gov法令API)
- 労働者災害補償保険法施行規則(e-Gov法令API)
- 労働安全衛生規則の改正《産業医制度の充実関係》(神奈川労働局)
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。