第104回医師国家試験 D45(2010年)
正答:d
問題
24歳の男性。皮疹と口腔内の違和感とを主訴に来院した。2か月前からバナナやメロンを摂取後10分位で口腔内に違和感が生じ、時々息苦しくなっていた。昨日、バナナを摂取後、同様の症状に加えて体幹と四肢とに多数の膨疹が生じた。検査手技と関連した写真(別冊No. 16①〜⑤)を別に示す。
診断に有用なのはどれか。
a.①
b.②
c.③
d.④
e.⑤

正答の理由
バナナやメロンで摂取後すぐに口腔内症状が出て、膨疹と息苦しさも伴います。果物による即時型アレルギーで、口腔アレルギー症候群(花粉と果物の交差反応など)が考えられます。交差反応の例としてバナナ・メロンとブタクサ花粉が知られます。検査は感作を確かめるプリックテストが有用で、膨疹や呼吸症状を起こした人では全身反応に備えて行います。公式正答はdです。
画像の見方
本解説の読影(原本に器具名の記載はない): ①紫外線照射機器、②神経診察用の器具、③鏡検用の鑷子・スライドガラスとカバーガラス・メス、④皮膚に垂直に当てた注射針(プリックテスト)、⑤皮膚に貼付する試験片(パッチテスト)。
各選択肢の検討
a.①。誤り。本解説の読影では、全身に紫外線を照射する機器です。摂取後すぐ起こる食物アレルギーの診断には用いません。
b.②。誤り。本解説の読影では、筆、針、打腱器などの神経診察に用いる器具です。感覚や反射を調べる道具で、IgE感作は分かりません。
c.③。誤り。本解説の読影では、鑷子、スライドガラスとカバーガラス、メスが並び、皮膚の検体を採って鏡検する手技を示すと考えます。病原体などの検出に用いるもので、感作の証明にはなりません。
d.④。正しい。皮膚に針先を当てるプリックテストの写真です。IgE感作を調べる皮膚テストで、口腔アレルギー症候群は臨床診断を基本に、皮膚プリックテストで確認できます。
e.⑤。誤り。パッチを皮膚に貼付する写真で、貼付試験を示します。T細胞による遅延型の接触皮膚炎に用いる検査で、本例の10分程度で起こる反応とは機序が異なります。
覚えるポイント
摂取直後の即時型食物アレルギーはプリックテスト。パッチテストは遅延型の検査で区別する。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。