統合失調症の幻聴と妄想|第104回医師国家試験D8

第104回医師国家試験 D8(2010年)

正答:b・e

問題

統合失調症に特徴的なのはどれか。2つ選べ。

a.人前でスピーチをするのが怖い。

b.自分を批判する複数の人の声が聞こえる。

c.話題が飛び、会話はまとまりを欠き、了解不能である。

d.外界と自分との間にベールがあり、周囲のものに実感が湧かない。

e.家の前に立っている男性を見て、その人に狙われていると確信する。

正答の理由

統合失調症では、行動を論評する声、互いに会話する声、批判的・侮辱的な声などの幻聴がみられ(b)、迫害妄想もよくみられます(e)。公式正答はbeです。ただし、まとまりのない会話(c)も統合失調症の症状に含まれるため、cの記述そのものを統合失調症と無関係とはいえません。cを除外した個別の出題理由を示す資料は確認していません。

各選択肢の検討

a.人前でスピーチをするのが怖い。誤り。人前での発表などの場面への恐怖と回避は社交不安障害の特徴です。

b.自分を批判する複数の人の声が聞こえる。正しい。批判的な声や互いに話す複数の声は、統合失調症の幻聴の典型です。

c.話題が飛び、会話はまとまりを欠き、了解不能である。公式正答には含まれない。MSDは統合失調症の症状にまとまりのない会話(disorganized speech)を挙げており、この記述を統合失調症と無関係とはいえません。公式キーがcを含まない個別の理由を示す資料は確認できていないので、試験ではb・eを正答とし、臨床では症状の一つと理解してください。

d.外界と自分との間にベールがあり、周囲のものに実感が湧かない。誤り。周囲から切り離された感覚は現実感消失で、離人感・現実感消失症の中心症状です。

e.家の前に立っている男性を見て、その人に狙われていると確信する。正しい。実際の知覚に「狙われている」という確信が結びついた迫害妄想です。

覚えるポイント

統合失調症は批判・対話する声の幻聴と迫害妄想が典型。まとまらない会話も症状だが、本問の公式正答はb・e。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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