第104回医師国家試験 C1(2010年)
正答:c
問題
我が国の自殺について正しいのはどれか。
a.女性に多い。
b.独居者に多い。
c.手段として縊頸が最も多い。
d.自殺率は九州地方が最も高い。
e.自殺者数は年間5万人を超えている。
正答の理由
日本の自殺の手段は男女とも縊首(縊頸)が最多で、人口動態統計の特殊報告でも全年齢階級で最多と示されています。出題に近い2009年の統計では自殺者は32,845人で、約7割が男性です。手段の統計は確認できた特殊報告が2003年の値で、ほかの肢の2009年の値とは年次が異なります。
各選択肢の検討
a.女性に多い。誤り。2009年は男性23,472人、女性9,373人で、男性が約7割を占めます。
b.独居者に多い。誤り。2009年の暫定集計では同居人あり23,099人、なし9,065人、不詳665人で、人数は同居ありのほうが多くなります。ただし人数の比較なので、人口当たりの危険度を否定するものではありません。
c.手段として縊頸が最も多い。正しい。手段別の割合は、男の昭和28〜35年、女の昭和27〜37年に薬物が最多だった時期を除いて縊首が最多で、2003年は男女ともすべての年齢階級で最多でした。
d.自殺率は九州地方が最も高い。誤り。2009年の自殺死亡率は山梨41.9、秋田40.0、青森39.4、岩手38.2が上位で、九州ではありません。宮崎30.6、鹿児島27.5と九州にも高い県はありますが、最高ではありません。
e.自殺者数は年間5万人を超えている。誤り。当時の年間自殺者数は約3万人台で、2009年は32,845人、2010年は31,690人です。5万人は超えていません。
覚えるポイント
当時の日本の自殺は「年間3万人台・男性約7割・手段は縊首が最多」と押さえる。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第104回医師国家試験問題および正答
- 平成22年中における自殺の概要資料(警察庁)
- 手段別にみた自殺(人口動態統計特殊報告 自殺死亡統計の概況)
- 警察庁の自殺統計に基づく自殺者数の推移等(内閣府自殺対策推進室、平成25年7月)
- 自殺の統計:平成21年地域における自殺の基礎資料(厚生労働省掲載、1-1-2 年齢・同居人の有無別)
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。