治療薬物モニタリングの対象薬|第104回医師国家試験B25

第104回医師国家試験 B25(2010年)

正答:b・c・d

問題

治療薬物モニタリング〈TDM〉を行うのはどれか。3つ選べ。

a.ヘパリン

b.テオフィリン

c.シクロスポリン

d.バンコマイシン

e.副腎皮質ステロイド

正答の理由

TDMは血中薬物濃度を測って投与量を個別化する方法で、治療域が狭く、濃度と効果・毒性の関係が明らかな薬剤で行います。テオフィリン、シクロスポリン、バンコマイシンはその代表です。公式正答はbcdです。

各選択肢の検討

a.ヘパリン。誤り。未分画ヘパリンも用量調節を行いますが、指標はaPTTやACTという凝固検査で、血中薬物濃度ではありません。

b.テオフィリン。正しい。テオフィリンは治療域の設定と濃度測定によって毒性を減らせることが示されてきた薬で、TDMの古典的な対象です。

c.シクロスポリン。正しい。シクロスポリンは全血濃度を指標に調節します。リファンピシンなどの相互作用で濃度が下がると治療不足になるため、濃度測定が役立ちます。

d.バンコマイシン。正しい。バンコマイシンは効果の確保と腎毒性の回避のために血中濃度を測ります。2008年の資料はトラフ10〜20 mg/Lを目安としていますが、2020年の改訂コンセンサス指針はAUC24/MICによる監視への移行を勧めています。

e.副腎皮質ステロイド。誤り。全身性ステロイドで定期的に確認するのは血糖、血圧、骨密度などの合併症です。投与量を血中濃度で調節する薬剤ではありません。

覚えるポイント

TDMの対象は治療域が狭く濃度と効果・毒性が相関する薬。ヘパリンはaPTTで調節し、濃度測定とは区別する。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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