うつ状態を伴いやすい神経疾患|第104回医師国家試験B19

第104回医師国家試験 B19(2010年)

正答:c・d

問題

うつ状態を呈しやすいのはどれか。2つ選べ。

a.Pick 病

b.脊髄癆

c.脳血管障害

d.Parkinson 病

e.Creutzfeldt-Jakob 病

正答の理由

脳卒中とParkinson病は、MSDのうつ病の項で抑うつ症状を伴い得る疾患として挙げられています。ほかの3疾患は別の症状が前景に立ちます。疾患間の頻度を直接比べた資料は確認しておらず、選択は代表的な併存疾患としての判断です。公式正答はcdです。

各選択肢の検討

a.Pick 病。誤り。Pick病を含む前頭側頭型認知症では、人格・社会行動の変化、衝動性、脱抑制が前景です。公式キーでも、うつ状態を呈しやすい疾患としては選びません。

b.脊髄癆。誤り。脊髄癆は晩期神経梅毒で、後索と後根の変性により電撃痛、振動覚・位置覚の低下、腱反射消失、失調が中心になります。精神症状が目立つのは同じ神経梅毒でも進行麻痺のほうです。

c.脳血管障害。正しい。MSDは抑うつを伴い得る疾患に脳卒中を挙げています。うつ病自体が脳卒中の危険増加と関連することも記載されており、両者の関係に注意します。

d.Parkinson 病。正しい。Parkinson病の障害には抑うつ・不安などの非運動症状が大きく関わります。動作の少なさの鑑別に重いうつ病が挙がるように、両者は紛らわしいこともあります。

e.Creutzfeldt-Jakob 病。誤り。CJDは認知症、ミオクローヌス、失調が特徴です。変異型では不安や抑うつなどの精神症状で始まることがあり、抑うつと無関係ではありませんが、孤発例を含む疾患全体の中心症状ではありません。

覚えるポイント

脳血管障害とParkinson病は抑うつの併存が多い。Pick病は人格変化・脱抑制、脊髄癆は後索症状、CJDは急速進行性認知症とミオクローヌス。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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