第104回医師国家試験 B16(2010年)
正答:a・e
問題
介護保険制度について正しいのはどれか。2つ選べ。
a.近年要介護度の低い要支援や要介護1の者の増加が著しい。
b.要介護になる原因として悪性新生物、心疾患が上位を占める。
c.要介護のリスクの高い虚弱高齢者の介護予防は対象ではない。
d.介護老人福祉施設、介護老人保健施設への入所は医療保険を用いる。
e.運動器機能、栄養、口腔機能、閉じこもり、認知症、うつを対象とする。
正答の理由
制度開始以降、認定者の増加は軽度の区分で大きく、また介護予防では基本チェックリストで運動器機能・栄養・口腔機能に加え閉じこもり・認知症・うつも確認します。公式正答はa・eです。統計や事業の名称(特定高齢者など)は資料の時点のもので、資料により時期が異なる点に注意します。
各選択肢の検討
a.近年要介護度の低い要支援や要介護1の者の増加が著しい。正しい。厚生労働省の資料でも、制度開始後の17年間で認定者は約2.9倍となり、そのうち軽度の認定者数の増が大きいとされています。出題時点より後までを含む資料です。
b.要介護になる原因として悪性新生物、心疾患が上位を占める。誤り。平成16年国民生活基礎調査では、脳血管疾患23.9%、高齢による衰弱17.2%、転倒・骨折と認知症が各11.2%、関節疾患10.5%の順です。
c.要介護のリスクの高い虚弱高齢者の介護予防は対象ではない。誤り。要支援・要介護になる可能性の高い特定高齢者を対象とする介護予防事業が、地域支援事業として設けられました。
d.介護老人福祉施設、介護老人保健施設への入所は医療保険を用いる。誤り。いずれも介護保険の入所系サービスで、介護給付の対象です。
e.運動器機能、栄養、口腔機能、閉じこもり、認知症、うつを対象とする。正しい。基本チェックリストでこれらを確認し、介護予防の対象者を把握します。
覚えるポイント
介護保険は軽度者の増加と介護予防が論点。要介護の原因の上位は脳血管疾患・衰弱・骨折・認知症で、がんではない。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。