第104回医師国家試験 B6(2010年)
正答:c
問題
穿刺針による緊急気道確保を行う部位はどれか。
a.a
b.b
c.c
d.d
e.e
原本の選択肢は図中の点a〜eで、独立した肢の文言はありません。

正答の理由
穿刺針で緊急に気道を確保する手技は輪状甲状膜穿刺(経皮的針輪状甲状靱帯切開)で、挿管も酸素化もできない場面で行います。穿刺部位は甲状軟骨と輪状軟骨の間にある輪状甲状膜で、図ではcにあたり、公式正答もcです。あくまで一時的な気道で、できるだけ早く気管切開などの確実な気道へ移行します。
画像の見方
上から舌骨、甲状軟骨、輪状軟骨、気管軟骨を描いた前頸部の模式図です。aは舌骨の上、bは甲状軟骨上縁の切痕部、cは甲状軟骨と輪状軟骨の間、dは気管軟骨の正中、eは気管の外側にあります。
各選択肢の検討
a.a 誤り。舌骨より上の点です。喉頭は舌骨の高さから気管まで続くので、この点は喉頭より上にあり、輪状甲状膜ではありません。
b.b 誤り。甲状軟骨上縁の切痕の点です。輪状甲状膜は甲状軟骨の下端より下にあり、喉頭隆起から指を尾側へ動かして触れます。
c.c 正しい。甲状軟骨と輪状軟骨の間の輪状甲状膜です。段差として触れ、針を尾側へ約45度向けて穿刺し、シリンジに空気が入ることで気道内を確認します。
d.d 誤り。輪状軟骨より尾側の気管軟骨上の点で、輪状甲状膜ではありません。
e.e 誤り。気管の外側にある点で、正中の輪状甲状膜から外れています。
覚えるポイント
緊急の針による気道確保は輪状甲状膜穿刺。甲状軟骨と輪状軟骨の間を狙い、確実な気道へつなぐ。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第104回医師国家試験問題および正答
- How To Do a Percutaneous Needle Cricothyrotomy – MSD Manual Professional Edition
- 22.1 Organs and Structures of the Respiratory System – Anatomy and Physiology 2e | OpenStax
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。