第104回医師国家試験 A13(2010年)
正答:a・d
問題
在胎32週、頭位分娩で出生した新生児に合併しやすいのはどれか。2つ選べ。
a.低血糖症
b.腕神経叢麻痺
c.胎便吸引症候群
d.呼吸窮迫症候群
e.帽状腱膜下血腫
正答の理由
在胎32週は早産で、未熟性による合併症を問う問題です。肺サーファクタントは34〜36週ころまで十分に作られないため呼吸窮迫症候群が起こりやすく、生後早期の低血糖も高頻度です。公式正答はa・dです。他の肢は難産や過期産の合併症です。
各選択肢の検討
a.低血糖症。正しい。早産児では生後12時間以内の早期低血糖が多く、早期の栄養と血糖スクリーニングを行います。
b.腕神経叢麻痺。誤り。肩甲難産や骨盤位牽出などで頸部が側方に引き伸ばされて生じます。小さな児の頭位分娩で起こりやすい合併症ではありません。
c.胎便吸引症候群。誤り。胎便排出は正期産・過期産に多く、胎児ストレスが背景になります。在胎32週の児に特徴的ではありません。
d.呼吸窮迫症候群。正しい。サーファクタント不足で肺胞が虚脱します。在胎週数が短いほどリスクが高まります。
e.帽状腱膜下血腫。誤り。鉗子や吸引分娩、凝固異常などに関連する分娩損傷です。早産そのものの代表的な合併症ではありません。
覚えるポイント
早産児はサーファクタント不足のRDSと低血糖。胎便吸引は過期産、腕神経叢麻痺は肩甲難産、帽状腱膜下血腫は吸引・鉗子。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第104回医師国家試験問題および正答
- Preterm Infants – MSD Manual Professional Edition
- Respiratory Distress Syndrome in Neonates – MSD Manual Professional Edition
- Meconium Aspiration Syndrome – MSD Manual Professional Edition
- Birth Injuries – MSD Manual Professional Edition
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。