第104回医師国家試験 A8(2010年)
正答:c
問題
EBウイルスについて正しいのはどれか。
a.赤血球に感染する。
b.突発性発疹の原因である。
c.ヘルペスウイルス科に属する。
d.我が国では思春期以降の感染が多い。
e.オセルタミビルによって増殖が抑制される。
正答の理由
EBウイルスはヘルペスウイルス科のウイルスで、口腔から侵入してBリンパ球に感染し、初感染後は主にBリンパ球に潜伏します。公式正答はcです。伝染性単核症は思春期以降の初感染で発症しやすいのですが、日本の初感染自体は乳幼児期に多いので、dと混同しません。
各選択肢の検討
a.赤血球に感染する。誤り。標的はBリンパ球や上皮細胞です。異型リンパ球は感染B細胞に反応した主にCD8陽性T細胞で、感染細胞そのものではありません。
b.突発性発疹の原因である。誤り。突発性発疹の主な原因はヒトヘルペスウイルス6B、少数は7です。同じヘルペスウイルスでも原因は別です。
c.ヘルペスウイルス科に属する。正しい。初感染後に宿主内に潜伏し続けるのがこの科に共通する性質です。
d.我が国では思春期以降の感染が多い。誤り。日本では乳幼児期の初感染が多く、2〜3歳で抗体保有率が80%前後とされ、多くは不顕性です。思春期以降の初感染では伝染性単核症を発症しやすくなります。
e.オセルタミビルによって増殖が抑制される。誤り。オセルタミビルはインフルエンザウイルスのノイラミニダーゼを標的とする薬で、EBウイルスの治療薬ではありません。伝染性単核症の治療は支持療法が基本で、アシクロビルにも日常的使用を支える十分な根拠はありません。
覚えるポイント
EBVはヘルペス科でB細胞に感染・潜伏。日本では乳幼児期感染が多く、思春期以降の初感染で伝染性単核症を起こしやすい。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第104回医師国家試験問題および正答
- Infectious Mononucleosis – MSD Manual Professional Edition
- 伝染性単核症(船橋市)
- Roseola Infantum – MSD Manual Professional Edition
- Influenza – MSD Manual Professional Edition
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。