第104回医師国家試験 A7(2010年)
正答:a・c・e
問題
バイオテロリズムに用いられる可能性の高い病原体はどれか。3つ選べ。
a.炭疽菌
b.破傷風菌
c.ペスト菌
d.ポリオウイルス
e.天然痘ウイルス
正答の理由
CDCの評価は、公衆衛生への影響、散布のしやすさ、社会不安などで病原体を分類し、CDCのカテゴリー別一覧は最優先のカテゴリーAに炭疽、ボツリヌス毒素、ペスト、天然痘、野兎病、ウイルス性出血熱を挙げています。公式正答はa・c・eです。
各選択肢の検討
a.炭疽菌。正しい。CDCの一覧でカテゴリーAです。吸入炭疽は死亡率が高く、公衆衛生上の影響が大きいと評価されています。
b.破傷風菌。誤り。CDCのカテゴリー別一覧に挙がっていません。土壌や動物の糞便にある芽胞が傷から入り、神経毒素で発症する感染症です。一覧のボツリヌス毒素と混同しないようにします。
c.ペスト菌。正しい。CDCの一覧でカテゴリーAです。
d.ポリオウイルス。誤り。CDCのカテゴリー別一覧に挙がっていません。感染の多くは無症状か軽症で、広範なワクチン接種により根絶に近づいているウイルスです。
e.天然痘ウイルス。正しい。CDCの一覧でカテゴリーAです。未治療の死亡率が約30%と高く、散布の可能性や社会的影響の評価も高い病原体です。
覚えるポイント
バイオテロの最優先は炭疽・ペスト・天然痘など(カテゴリーA)。死亡率、伝播、散布のしやすさ、社会不安で評価する。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第104回医師国家試験問題および正答
- Public Health Assessment of Potential Biological Terrorism Agents
- Bioterrorism Agents/Diseases (by category)(CDC、Internet Archive保存版)
- Tetanus – MSD Manual Professional Edition
- Poliomyelitis – MSD Manual Professional Edition
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。