第103回医師国家試験 H26(2009年)
正答:a
問題
67歳の男性。1時間前からの胸痛を主訴に来院した。意識は清明。呼吸数24/分。脈拍112/分、整。血圧104/68mmHg。心電図胸部誘導ではV2からV6にST上昇、心エコー検査では前壁の壁運動低下、血液検査ではトロポニンTの高値を認めた。診療開始45分後に心室細動となり、二次救命処置を施行したが心拍は再開せず、家族の前で死亡を確認した。
次に行うのはどれか。
a.死亡診断書の作成
b.死体検案書の作成
c.警察署への届出
d.裁判所への届出
e.保健所への届出
正答の理由
自院で診察し、急性心筋梗塞として診療している間に心室細動で死亡しています。厚労省のマニュアルは、診療管理下にある患者が生前に診療していた傷病に関連して死亡したと認める場合は死亡診断書を、それ以外は死体検案書を交付するよう示しています。経過に外因や不審な点はありません。公式正答はaです。この説明は現行の令和8年度版に基づき、出題当時(2009年)の版との違いは確認していません。
各選択肢の検討
a.死亡診断書の作成。診療中の傷病に関連した死亡で、医師が自ら確認しています。この例にあてはまる書類です。
b.死体検案書の作成。マニュアルでは、診療管理下の患者が診療中の傷病に関連して死亡した場合以外に用います。来院後45分の診療でも、この死亡は診療していた心筋梗塞の経過です。
c.警察署への届出。医師法第21条の届出は、検案して異状があると認めたときに必要です。マニュアルは異状がなければ届出は不要としており、本例に外因死を疑わせる情報はありません。
d.裁判所への届出。医師法とマニュアルに、死亡時の届出先として裁判所は出てきません。
e.保健所への届出。心筋梗塞の死亡で保健所へ届け出る決まりはマニュアルにありません。マニュアルの流れでは、遺族等が死亡診断書を添付した死亡届を市区町村へ提出します。
覚えるポイント
診療中の傷病に関連した死亡は、来院直後でも死亡診断書。異状があれば警察へ。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。