第103回医師国家試験 H14(2009年)
正答:d
問題
我が国の国民医療費で正しいのはどれか。
a.年間50兆円を超える。
b.国民健康保険で給付される。
c.介護保険の費用も含まれる。
d.公費負担は50%以下である。
e.対GDP比はOECD諸国の中で上位にある。
正答の理由
出題時に近い平成18年度の国民医療費は33兆1276億円で、財源の内訳は公費36.8%、保険料48.8%でした。公費は50%以下であり、確認できた最新の令和6年度でも37.4%です。公式正答はdです。なお国際比較の順位は年度と統計基準で変わるので、肢eは時点を分けて理解します。
各選択肢の検討
a.年間50兆円を超える。誤り。平成18年度は33兆1276億円です。確認できた最新の令和6年度でも48兆8,100億円で、50兆円には達していません。
b.国民健康保険で給付される。誤り。被用者保険、老人保健(現在は後期高齢者医療)、公費負担医療、患者負担なども含み、国保だけではありません。
c.介護保険の費用も含まれる。誤り。平成12年の介護保険施行で移行した費用は国民医療費に含まれません。
d.公費負担は50%以下である。正しい。平成18年度は36.8%、令和6年度は37.4%でした。
e.対GDP比はOECD諸国の中で上位にある。誤り(出題時に近い時点)。2007年は8.1%で加盟31か国中22位でした。後年の統計では2019年に11.0%で38か国中5位とされ、現在の位置づけは異なります。ただしこの比較はOECD基準の保健医療支出で、国民医療費とは範囲が異なります。
覚えるポイント
国民医療費は治療費の推計。介護は別。財源は保険料が約半分、公費は4割弱。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第103回医師国家試験問題および正答
- 平成18年度国民医療費の概況 国民医療費の状況(厚生労働省)
- 平成18年度国民医療費の概況 制度区分別国民医療費(厚生労働省)
- 平成18年度国民医療費の概況 財源別国民医療費(厚生労働省)
- 平成18年度国民医療費の概況 国民医療費の範囲と推計方法の概要(厚生労働省)
- 令和6(2024)年度国民医療費の概況 結果の概要(厚生労働省)
- 日医総研ワーキングペーパー No.223 医療関連データの国際比較2010 -OECD Health Data 2010 より-
- 保健医療分野における諸外国との比較(日医on-line)
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。