第103回医師国家試験 G14(2009年)
正答:b
問題
肺サーファクタントで正しいのはどれか。
a.糖脂質が含まれる。
b.表面張力を低下させる。
c.不足時には静脈内投与される。
d.妊娠32週ころから産生される。
e.Ⅰ型肺胞上皮細胞から分泌される。
正答の理由
肺サーファクタントはⅡ型肺胞上皮細胞が分泌するリン脂質と蛋白質の混合物で、肺胞内面の水の膜の表面張力を下げて肺胞の虚脱を防ぎます。Ⅱ型細胞は妊娠25週ころにはみられますが、十分量が作られるのは34〜36週です。不足すると新生児呼吸窮迫症候群になり、気管内に補充します。公式正答はbです。
各選択肢の検討
a.糖脂質が含まれる。誤り。組成はリン脂質(ホスファチジルコリンなど)、中性脂質、4種類の表面活性蛋白質と整理されており、糖脂質は主成分に挙がっていません。
b.表面張力を低下させる。正しい。肺胞を覆う水の膜の表面張力を下げ、肺胞がつぶれにくくなります。
c.不足時には静脈内投与される。誤り。気管内チューブや細いカテーテルで気管内へ投与します。
d.妊娠32週ころから産生される。誤り。Ⅱ型細胞は25週ころにはみられ、十分量になるのは34〜36週です。32週を産生開始とは言えません。
e.Ⅰ型肺胞上皮細胞から分泌される。誤り。分泌するのはⅡ型肺胞上皮細胞です。
覚えるポイント
サーファクタントはⅡ型肺胞上皮細胞が分泌し、十分量は妊娠34〜36週で、不足時は気管内に投与する。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第103回医師国家試験問題および正答
- Respiratory Distress Syndrome in Neonates – MSD Manual Professional Edition
- Perinatal Physiology – MSD Manual Professional Edition
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。