第103回医師国家試験 G4(2009年)
正答:e
問題
検査(別冊No.1)を別に示す。
診断できるのはどれか。
a.血友病
b.乳糖不耐症
c.高ビリルビン血症
d.ビタミンK欠乏症
e.フェニルケトン尿症

正答の理由
図は検査名の一部が黒塗りされた「検査採血ろ紙」で、児名、出生日、採血日、哺乳開始、哺乳状況、抗菌薬使用、出生時体重、在胎週数を記入し、丸印に血液を染み込ませる様式です。こうした新生児のろ紙血を用いるのは新生児マススクリーニング(先天性代謝異常等検査)で、生後4〜6日に採血する事業の要領が確認できます。対象にはフェニルケトン尿症が含まれます。公式正答はeです。
画像の見方
用紙の見出しは検査名の前半が黒く塗られ「検査採血ろ紙」と読める。初検・再検の別、医療機関名、母氏名、児名と性別、出生日、採血日、哺乳開始、哺乳状況(良・不良・極めて不良)、抗菌薬使用の有無、出生時体重、在胎週数の欄があり、記入欄はすべて空欄である。「下の丸印を越えるくらいに充分に、しかも裏表にしみとおるように採血してください。」との指示の下に、血液が染みた円が4つある。
各選択肢の検討
a.血友病。誤り。APTT延長を手がかりに凝固因子活性の測定で診断する疾患で、新生児マススクリーニングの対象疾患ではありません。
b.乳糖不耐症。誤り。臨床症状と水素呼気試験などで診断し、このろ紙血検査の対象ではありません。
c.高ビリルビン血症。誤り。血清ビリルビンや経皮測定で評価します。ろ紙血のマススクリーニングの対象疾患ではありません。
d.ビタミンK欠乏症。誤り。凝固検査とビタミンK投与への反応で判断し、このスクリーニングの対象ではありません。
e.フェニルケトン尿症。正しい。新生児マススクリーニングの対象で、血中フェニルアラニンの上昇を検出し、異常があれば直接測定で確認します。
覚えるポイント
新生児のろ紙血を用いる新生児マススクリーニングで、フェニルケトン尿症を発見できる。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第103回医師国家試験問題および正答
- 新生児マススクリーニングについて(先天性代謝異常症等検査)(日本マススクリーニング学会)
- 大阪市先天性代謝異常等検査事業実施要領
- Phenylketonuria (PKU) – MSD Manual Professional Edition
- Carbohydrate Intolerance – MSD Manual Professional Edition
- Hemophilia – MSD Manual Professional Edition
- Vitamin K Deficiency – MSD Manual Professional Edition
- Neonatal Hyperbilirubinemia – MSD Manual Professional Edition
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。