第103回医師国家試験 F14(2009年)
正答:d
問題
貧血への代償機序としての症候はどれか。
a.浮腫
b.頭痛
c.失神
d.頻脈
e.便秘
正答の理由
貧血では酸素運搬を保つために心拍出量が代償性に増えます。これは血液量、前負荷、心拍数、1回拍出量の増加と後負荷の低下で支えられます。この心拍数の増加が頻脈で、公式正答はdです。ただし、読んだ総説は主題が鉄欠乏性貧血の心臓への影響で、この代償の説明は貧血一般への反応として書かれています。MSDマニュアルは貧血の症状全体を組織低酸素への代償反応を反映するものと表現しており、失神や頭痛もその一覧に挙げています。本問は代償機序そのものを問うと読みます。
各選択肢の検討
a.浮腫。誤り。重い貧血で血液量増加によるうっ血として現れることがあり、代償機序そのものではありません。
b.頭痛。誤り。貧血の症状として挙げられますが、酸素運搬を保つ機序ではありません。
c.失神。誤り。貧血の症状として挙げられますが、酸素運搬を保つ機序ではなく、代償が足りない状態で起こる症状と考えます。
d.頻脈。正しい。心拍数を増やして心拍出量を保ち、組織への酸素運搬を維持します。
e.便秘。誤り。貧血で消化器症状が起こることはありますが、便秘を名指しした記載は読んだ資料になく、酸素運搬を保つ機序でもありません。
覚えるポイント
貧血の代償は心拍出量の増加。心拍数が上がり頻脈になる。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第103回医師国家試験問題および正答
- The Cardiomyopathy of Iron Deficiency (Tex Heart Inst J)
- Evaluation of Anemia – MSD Manual Professional Edition
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。