第103回医師国家試験 F10(2009年)
正答:e
問題
採血に使用する医療材料(別冊No. 3①〜⑤)を別に示す。
適切でないのはどれか。
a.①
b.②
c.③
d.④
e.⑤

正答の理由
⑤は金属缶に綿を入れた共用容器に見えます。WHOの採血指針は、皮膚消毒は単回使用の綿や清潔な綿で行い、アルコールを含ませた綿を容器に入れたままにしないよう求めています。繰り返し開ける容器の綿は汚染の恐れがあるため、適切でないのは⑤で、公式正答はeです。図に物品名はなく、以下の名称は外観からの判断です。缶の中身がアルコール綿かどうかは図だけでは断定できません。容器で作るアルコール綿が一律に禁止されているわけではなく、鳥取県の相談事例は1日で使い切ることなどの条件を示しています。
画像の見方
①金属製の留め具と、結び目のある肌色のゴム管。②透明の筒状ホルダーの先に細いカバーの付いた針があり、右上に小さな部品が離れて写っている。③白い手袋一組。④赤と青の栓をした透明の管2本。⑤蓋が開いた円筒形の金属缶に白い綿状のものが詰まっている。原本に物品名の記載はない。
各選択肢の検討
a.①。適切。ゴム管に金属の留め具が付いた形から、駆血に使う器具とみられます。駆血帯の使用自体は採血の手順にあります。
b.②。適切。カバー付きの針を筒状のホルダーに取り付けた真空採血の器具とみられます。指針は針とホルダーを一体のまま廃棄するよう求めています。
c.③。適切。手袋です。指針は採血時に手に合った未滅菌手袋の着用を求めています。
d.④。適切。色付きの栓がある採血管とみられます。真空採血管は指針の物品に含まれます。
e.⑤。不適切。蓋付きの缶に綿を入れた共用容器に見えます。単回使用の綿や清潔な綿球を用い、アルコールを含ませた綿を容器に入れたままにしません。
覚えるポイント
皮膚消毒は単回使用の綿や清潔な綿で。共用の作り置き容器は汚染に注意する。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第103回医師国家試験問題および正答
- WHO guidelines on drawing blood: best practices in phlebotomy (2010)
- 公開用感染制御相談事例集 相談事例No.4(鳥取県)
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。