第103回医師国家試験 E15(2009年)
正答:e
問題
心電図と左心の心周期とを図に示す。
Ⅲ音を聴取するのはどこか。
a.a
b.b
c.c
d.d
e.e

正答の理由
Ⅲ音は拡張早期の、左室が受動的に充満する時期に生じます。僧帽弁が開いた直後に左房から左室へ血液が流れ込み、左室圧が谷を越えて上がり始める時点eがこれに当たります。公式正答はeです。
画像の見方
上から心電図、大動脈圧、左室圧(太線)、左房圧の曲線。aはP波の後で左房圧と左室圧がともに小さく盛り上がる時点、bは左室圧が左房圧を超えて急上昇する時点、cは駆出末期に左室圧が大動脈圧を下回る付近、dは左室圧が急降下して左房圧を下回る時点、eはそれに続く左室圧の谷の直後で、左室圧が緩やかな上昇に移る時点。
各選択肢の検討
a.誤り。心房収縮で左室圧・左房圧が盛り上がる拡張末期で、Ⅳ音の時相です。Ⅳ音は拡張末期の心房収縮による充満で生じます。
b.誤り。左室圧が左房圧を超え、僧帽弁が閉じる収縮開始時で、Ⅰ音の時相です。
c.誤り。左室圧が大動脈圧を下回り、大動脈弁が閉じる付近で、Ⅱ音の時相です。
d.誤り。左室圧が左房圧を下回り、僧帽弁が開く時点です。正常では音を生じず、僧帽弁狭窄では僧帽弁開放音が聞かれる時相です。
e.正しい。僧帽弁開放後の拡張早期の受動的充満期で、Ⅲ音の時相です。
覚えるポイント
Ⅳ音は心房収縮(a)、Ⅰ音は僧帽弁閉鎖(b)、Ⅱ音は大動脈弁閉鎖(c)、Ⅲ音は拡張早期の充満(e)。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。