両側性陰影をきたしやすい肺炎の病原体|第103回医師国家試験D2

第103回医師国家試験 D2(2009年)

正答:c・e

問題

両側肺に浸潤陰影をみることが多い病原体はどれか。2つ選べ。

a.肺炎球菌

b.肺炎桿菌

c.レジオネラ属菌

d.黄色ブドウ球菌

e.肺炎マイコプラズマ

正答の理由

公式正答はc・eです。マイコプラズマやレジオネラによる非定型肺炎は、大葉性の浸潤より、びまん性でしばしば両側性の像をとるとされます。典型的な大葉性肺炎である肺炎球菌などと対比した問題です。ただし画像だけで病原体は断定できません。肺炎球菌でも両側性・多葉性の陰影はあり、黄色ブドウ球菌の気管支肺炎も両側に及ぶことがあるため、「両側になるのは非定型肺炎だけ」とは言えません。

各選択肢の検討

a.肺炎球菌。公式正答ではない。一つの肺葉に均一な浸潤影と気管支透亮像をみる大葉性肺炎の代表です。ただし両側性の場合や多葉性陰影もあり、両側にならないわけではありません。

b.肺炎桿菌。公式正答ではない。糖尿病やアルコール使用障害の患者に多く、膿瘍や膿胸を作る重症肺炎です。肺葉の腫大や壊死・空洞が着目点です。

c.レジオネラ属菌。正しい。斑状の陰影が非対称に急速進行し、両側性肺炎の像をとることがあります。CTではすりガラス影の中の境界明瞭な気管支周囲浸潤が特徴的です。

d.黄色ブドウ球菌。公式正答ではない。市中肺炎では比較的まれで、浸潤に加えて膿瘍や壊死性肺炎が目立ちます。ウイルス肺炎後の合併にも注意します。気管支肺炎の起炎菌でもあり、その場合は両側に及ぶことがあります。

e.肺炎マイコプラズマ。正しい。非定型肺炎として、びまん性でしばしば両側性の像をとるとされます。気管支壁肥厚、小葉中心性結節、気管支周囲の浸潤からなる気管支肺炎型が多く、広範に及ぶこともあります。

覚えるポイント

非定型肺炎(マイコプラズマ、レジオネラ)はしばしば両側性。画像の傾向であり病原体の確定は検査で行う。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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