第103回医師国家試験 A14(2009年)
正答:d・e
問題
低カリウム血症を示すのはどれか。2つ選べ。
a.褐色細胞腫
b.糖尿病性腎症
c.腎実質性高血圧
d.腎血管性高血圧
e.原発性アルドステロン症
正答の理由
アルドステロンの作用が過剰になると、遠位ネフロンでのカリウム排泄が増えて低カリウム血症になります。原発性アルドステロン症はその直接の原因です。腎血管性高血圧では狭窄した腎臓からレニンが放出されます。腎動脈の閉塞性疾患は続発性アルドステロン症の原因に挙げられ、同じ機序で低カリウム血症を起こし得ます。ただし続発性アルドステロン症には高血圧のみの例も多くあります。公式正答はd・eです。
各選択肢の検討
a.褐色細胞腫。誤り。カテコラミン過剰の疾患で、低カリウム血症を示す代表疾患には含まれません。
b.糖尿病性腎症。誤り。慢性腎臓病はカリウム排泄が落ちて高カリウム血症の原因となる側です。
c.腎実質性高血圧。誤り。腎機能が低下した腎実質の病気も、高カリウム血症の側に働きます。
d.腎血管性高血圧。正しい。腎動脈狭窄でレニンが放出され、アルドステロン過剰を介して低カリウム血症を示すことがあります。
e.原発性アルドステロン症。正しい。鉱質コルチコイド過剰の代表疾患です。
覚えるポイント
高血圧+低K:原発性アルドステロン症、腎血管性高血圧(続発性アルドステロン症)を考える。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第103回医師国家試験問題および正答
- Hypokalemia – Nephrology – MSD Manual Professional Edition
- Primary Aldosteronism – Endocrinology – MSD Manual Professional Edition
- Renovascular Hypertension – Cardiology – MSD Manual Professional Edition
- Secondary Aldosteronism – Endocrinology – MSD Manual Professional Edition
- Hyperkalemia – Nephrology – MSD Manual Professional Edition
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。