頭頸部癌の特徴|第103回医師国家試験A8

第103回医師国家試験 A8(2009年)

正答:a・d

問題

正しいのはどれか。2つ選べ。

a.上咽頭癌はEBウイルスとの関連性が深い。

b.上顎洞癌で最も多いのは腺癌である。

c.口腔癌で最も多いのは歯肉癌である。

d.下咽頭癌はしばしば食道癌を合併する。

e.喉頭乳頭腫は癌化しない。

正答の理由

上咽頭癌はEBウイルスが重要な危険因子で、アジアに多い非角化型の多くがEBウイルス感染と関連します。下咽頭癌は上部消化管のfield cancerizationを背景に重複癌が多く、食道癌の合併は頻度の高い組合せです。公式正答はa・dです。

各選択肢の検討

a.上咽頭癌はEBウイルスとの関連性が深い。正しい。非角化型は大部分を占め、EBウイルス感染と関連します。

b.上顎洞癌で最も多いのは腺癌である。誤り。鼻・副鼻腔の悪性腫瘍で最も多いのは扁平上皮癌(70〜80%)で、副鼻腔癌では上顎洞が最多の部位です。

c.口腔癌で最も多いのは歯肉癌である。誤り。日本人の口腔癌で最も多い部位は舌です。大学の公開講座資料では口腔癌全体の約55%とされています。

d.下咽頭癌はしばしば食道癌を合併する。正しい。下咽頭癌患者139例の内視鏡検査で28.8%に同時性の食道病変を認めた報告があり、治療前の食道の検索が重要です。

e.喉頭乳頭腫は癌化しない。誤り。良性腫瘍で頻度は低い(約1〜2%)ものの、悪性転化が報告されています。「癌化しない」と言い切る記述は誤りです。

覚えるポイント

上咽頭癌=EBウイルス、上顎洞癌=扁平上皮癌、口腔癌=舌が最多、下咽頭癌=食道癌の重複に注意。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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