コンタクトレンズ関連の緑膿菌角膜潰瘍|第102回医師国家試験I69

第102回医師国家試験 I69(2008年)

正答:d

問題

23歳の女性。右眼の痛みと充血とを主訴に来院した。4年前からソフトコンタクトレンズを常用している。3日前から右眼の異物感と充血とがあったが、そのままコンタクトレンズを装用していた。昨夜、コンタクトレンズをはずした後、眼痛が強くなった。

病変部の擦過物塗抹検鏡検査でグラム陰性桿菌が検出された。

右眼の細隙灯顕微鏡写真(別冊No.14)を別に示す。

起因菌として考えられるのはどれか。

a.淋菌

b.大腸菌

c.レジオネラ菌

d.緑膿菌

e.クラミジア

別冊No.14 右眼の細隙灯顕微鏡写真。角膜にスリット光が当てられ、光の帯に一致して境界不明瞭な白色の浸潤巣がみえる。結膜に充血がある。
別冊No.14 / 出典:厚生労働省・第102回I別冊(原本の該当ページ)

正答の理由

ソフトコンタクトレンズを常用し、異物感と充血が出た後も装用を続けて眼痛が増強しており、細隙灯顕微鏡写真では角膜に白色の浸潤巣がみえます。細菌性の角膜潰瘍は最もよくコンタクトレンズ装用で起こるとされ、なかでも緑膿菌によるものはコンタクトレンズ装用者で最もよくみられ、急速に進行して深く広い角膜壊死を起こすとされます。擦過物でグラム陰性桿菌が検出されたことと合い、公式正答はdです。

画像の見方

別冊No.14では、右眼の角膜にスリット光が当てられ、光の帯に一致して境界の不明瞭な白色の浸潤巣がみえる。周囲の結膜・毛様部に充血がある。撮影の角度のため、前房蓄膿の有無や潰瘍の深さは図からは判断できない。

各選択肢の検討

a.淋菌。誤り。Neisseria gonorrhoeaeはグラム陰性の双球菌で、検出された「グラム陰性桿菌」という形態と合いません。

b.大腸菌。誤り。グラム陰性桿菌ではありますが、コンタクトレンズ装用者の角膜潰瘍の起因菌として最も多く挙げられるのは緑膿菌です。

c.レジオネラ菌。誤り。水系由来のエアロゾルを吸い込んで肺炎を起こす菌で、角膜潰瘍の起因菌としては挙げられていません。

d.緑膿菌。正しい。コンタクトレンズやレンズ保存液の汚染が原因となる角膜潰瘍の起因菌で、急速に深く広い角膜壊死を起こすとされます。

e.クラミジア。誤り。グラム染色で桿菌として検出される菌ではなく、眼では封入体結膜炎や新生児結膜炎の形で問題になります。

覚えるポイント

コンタクトレンズ装用者の急速に進む角膜潰瘍+グラム陰性桿菌=緑膿菌。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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