Helicobacter pylori除菌の適応|第102回医師国家試験I36

第102回医師国家試験 I36(2008年)

正答:d

問題

ヘリコバクター・ピロリ除菌の適応となるのはどれか。

a.逆流性食道炎

b.噴門部癌

c.胃腺腫

d.十二指腸潰瘍

e.十二指腸乳頭部腺腫

正答の理由

公式正答はdです。H. pyloriは胃炎・消化性潰瘍・胃腺癌・胃MALTリンパ腫の原因となり、合併症(潰瘍や癌)をもつ患者では除菌すべきとされています。とくに前庭部優位の感染はガストリン分泌を高めて胃酸過分泌を招き、幽門前庭部潰瘍や十二指腸潰瘍の素地となるため、十二指腸潰瘍は除菌の典型的な適応です。

各選択肢の検討

a.逆流性食道炎。誤り。H. pylori感染に起因する疾患として挙げられておらず、除菌の適応疾患ではありません。

b.噴門部癌。誤り。H. pylori感染と関連するのは胃体部・前庭部の腸型腺癌で、噴門部の癌とは関連しないと明記されています。

c.胃腺腫。誤り。除菌の対象として挙げられているのは潰瘍や癌といった合併症をもつ患者、胃MALTリンパ腫、胃癌の家族歴がある患者などで、胃腺腫そのものは挙げられていません。

d.十二指腸潰瘍。正しく、これが正答。H. pylori感染者の約10%が消化性潰瘍を発症し(非感染者では1%)、前庭部優位の感染による胃酸過分泌が十二指腸潰瘍の素地となります。潰瘍のある患者は除菌の対象です。

e.十二指腸乳頭部腺腫。誤り。H. pyloriは胃に定着する菌で、十二指腸乳頭部腺腫との関連は示されていません。

覚えるポイント

H. pylori除菌の中心的な適応は消化性潰瘍、とくに十二指腸潰瘍。現在は胃MALTリンパ腫や胃癌の家族歴なども対象に広がっている。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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