小児SLEの疾患活動性の指標|第102回医師国家試験I30

第102回医師国家試験 I30(2008年)

正答:d

問題

小児の全身性エリテマトーデス〈SLE〉の活動性を示すのはどれか。

a.リンパ節腫脹

b.腹水貯留

c.血尿

d.白血球減少

e.CRP高値

正答の理由

公式正答はdです。SLEの血液学的所見として白血球減少(多くはリンパ球減少と好中球減少)がみられ、とくにリンパ球減少は臨床的・血清学的な疾患活動性との関連が繰り返し報告されています。活動期には補体C3・C4の低下や赤沈亢進も伴いますが、CRPは必ずしも上昇しない点が鑑別上重要です。

各選択肢の検討

a.リンパ節腫脹。誤り。全身性のリンパ節腫脹は、とくに小児・若年成人のSLEでよくみられる所見ですが、疾患活動性を測る指標としては用いられません。

b.腹水貯留。誤り。漿膜炎による腹痛はSLEの消化器症状として挙げられますが、腹水貯留そのものが活動性の指標として扱われているわけではありません。

c.血尿。正答ではありません。血尿はループス腎炎があれば出現する所見で、疾患活動性指標SLEDAI-2Kにも尿円柱・蛋白尿・膿尿と並ぶ腎項目として含まれています。ただし血尿が出るのは腎病変を伴う症例に限られ、腎病変のない活動期のSLEでは認めません。腎病変の有無によらずSLEの活動性を反映する血液学的所見として、公式正答にはdの白血球減少が選ばれています。

d.白血球減少。正しく、これが正答。SLEの血液学的所見として白血球減少(リンパ球減少・好中球減少)が挙げられ、なかでもリンパ球減少は臨床的・血清学的な疾患活動性との関連が一貫して報告されています。

e.CRP高値。誤り。SLEではCRPは必ずしも上昇せず、高値のときはむしろ感染症や漿膜炎を疑う手がかりとされます。活動性をみる検査としては補体低下や赤沈亢進が用いられます。

覚えるポイント

SLEの活動性は補体低下・赤沈亢進・血球減少(とくにリンパ球減少)でみる。CRP高値は感染症や漿膜炎を疑う所見で、活動性の指標にしない。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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