第102回医師国家試験 I29(2008年)
正答:d
問題
成人の気管支喘息の長期管理薬として基本となるのはどれか。
a.抗ヒスタミン薬
b.徐放性テオフィリン薬
c.長時間作用性β₂刺激薬
d.吸入副腎皮質ステロイド薬
e.ロイコトリエン受容体拮抗薬
正答の理由
公式正答はdです。喘息の本態は気道の慢性炎症であり、長期管理(コントローラー)の中心は抗炎症薬である吸入副腎皮質ステロイド薬です。重症度に応じて段階的に治療を増強するステップでも、最も軽い段階から吸入ステロイドが土台に置かれ、他の薬剤はそこに上乗せするか代替として用いられます。
各選択肢の検討
a.抗ヒスタミン薬。誤り。喘息の段階的治療の標準治療・代替治療のいずれにも挙げられていません。
b.徐放性テオフィリン薬。誤り。テオフィリンは軽症持続型以上で吸入ステロイドに加える、または代替とする薬として位置づけられており、単独で長期管理の基本にはなりません。
c.長時間作用性β₂刺激薬。誤り。長時間作用性β₂刺激薬は中等症持続型以上で用いる薬で、治療ステップ上は必ず吸入ステロイドと組み合わせて使われます。
d.吸入副腎皮質ステロイド薬。正しく、これが正答。定期的な抗炎症療法が必要な場合、吸入ステロイドが第一選択(preferred)とされ、各治療ステップの基本に置かれています。
e.ロイコトリエン受容体拮抗薬。誤り。軽症持続型での代替治療、あるいは吸入ステロイドへの上乗せ薬として位置づけられています。
覚えるポイント
喘息の長期管理の土台は抗炎症薬である吸入副腎皮質ステロイド薬。LABA・テオフィリン・LTRAは上乗せか代替。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。