先端巨大症の症候・診断・治療|第102回医師国家試験I23

第102回医師国家試験 I23(2008年)

正答:a・e

問題

先端巨大症について正しいのはどれか。2つ選べ。

a.糖尿病の合併

b.両鼻側半盲

c.インスリン様成長因子〈IGF-I〉低値

d.ブドウ糖負荷試験で成長ホルモン低下

e.酢酸オクトレオチドによる治療

正答の理由

公式正答はaとeです。先端巨大症は成長ホルモン(GH)産生下垂体腺腫によるGH過剰分泌で、GHの抗インスリン作用による耐糖能異常、腫瘍の圧排による視野障害、IGF-1高値、ブドウ糖負荷でのGH抑制不良が特徴です。薬物治療の主軸はソマトスタチン受容体リガンドで、オクトレオチドはその代表薬です。

各選択肢の検討

a.糖尿病の合併。正しく、これが正答の一つ。耐糖能異常は先端巨大症・巨人症の患者のほぼ半数にみられ、臨床的に明らかな糖尿病も約10%で生じます。

b.両鼻側半盲。誤り。下垂体腫瘍がトルコ鞍上へ伸びて視交叉を圧迫すると生じるのは両耳側半盲(bitemporal hemianopia)です。

c.インスリン様成長因子〈IGF-I〉低値。誤り。GHの作用の多くは、主に肝で作られるIGF-1を介しており、先端巨大症ではIGF-1は通常3〜10倍に上昇します。日内変動の大きいGHより安定しているため、GH過剰分泌を評価する最も簡便な指標とされています。

d.ブドウ糖負荷試験で成長ホルモン低下。誤り。健常者ではブドウ糖負荷でGHが抑制されますが、先端巨大症ではこの抑制が得られません。ブドウ糖負荷後のGH抑制の程度をみることが診断の標準的な方法です。

e.酢酸オクトレオチドによる治療。正しく、これが正答の一つ。ソマトスタチン受容体リガンドは、主にソマトスタチン受容体2型を介して腫瘍からのGH分泌を減らす治療の主軸(mainstay)で、オクトレオチドには短時間作用型と持続性製剤があります。

覚えるポイント

先端巨大症はIGF-1高値とブドウ糖負荷でのGH抑制不良で診断し、視交叉圧迫では両耳側半盲。耐糖能異常が多く、治療の主軸はソマトスタチン受容体リガンド。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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