第102回医師国家試験 I5(2008年)
正答:e
問題
横紋筋融解症でみられる尿所見はどれか。
a.肉眼的血尿
b.ウロビリン尿
c.ビリルビン尿
d.ヘモグロビン尿
e.ミオグロビン尿
正答の理由
公式正答はeです。横紋筋融解症では骨格筋が崩壊してミオグロビン・CK・細胞内電解質が血中へ放出され、ミオグロビンが尿中に排泄されて赤色〜褐色(茶褐色)の尿となります。尿定性では潜血が陽性になる一方、鏡検で赤血球を認めないのが特徴で、尿中ミオグロビンが250μg/mLを超えると検出されます。
各選択肢の検討
a.肉眼的血尿。誤り。尿は赤色〜褐色になりますが、その色の原因はミオグロビンで、鏡検で赤血球を認めないことが手がかりになります。
b.ウロビリン尿。誤り。ウロビリノゲンは腸内細菌がビリルビンを代謝して生じ一部が再吸収されるもので、筋の崩壊そのものによる尿所見ではありません。
c.ビリルビン尿。誤り。尿中に出るのは水溶性の抱合型ビリルビンで、抱合型高ビリルビン血症(胆汁うっ滞や肝細胞障害)でみられます。非抱合型高ビリルビン血症では尿中ビリルビンは陰性です。
d.ヘモグロビン尿。誤り。血管内溶血でヘモグロビン血症がハプトグロビンの結合能を超え、さらに尿細管の再吸収能も超えたときに生じる所見で、筋由来ではありません。
e.ミオグロビン尿。正しい。崩壊した筋細胞から放出されたミオグロビンが尿中に排泄されたもので、急性腎障害の原因にもなります。
覚えるポイント
尿潜血陽性なのに鏡検で赤血球がないならミオグロビン尿かヘモグロビン尿。筋痛・脱力+CK高値なら横紋筋融解症を考える。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第102回医師国家試験問題および正答
- Rhabdomyolysis – Nephrology – MSD Manual Professional Edition
- Overview of Hemolytic Anemia – Hematology – MSD Manual Professional Edition
- Jaundice – Hepatology – MSD Manual Professional Edition
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。