急速進行性糸球体腎炎を起こしやすい疾患|第102回医師国家試験I4

第102回医師国家試験 I4(2008年)

正答:a・b

問題

急速進行性糸球体腎炎を起こしやすい疾患はどれか。2つ選べ。

a.ANCA関連血管炎

b.Goodpasture症候群

c.溶血性尿毒症症候群

d.コレステロール塞栓症

e.微小変化型ネフローゼ症候群

正答の理由

公式正答はa・bです。急速進行性糸球体腎炎〈RPGN〉は生検糸球体の50%を超える広範な半月体形成を伴う病理診断で、無治療なら数週から数か月で腎不全に進みます。MSDは、抗糸球体基底膜〈抗GBM〉抗体病(Goodpasture症候群)、ANCA関連腎炎、免疫複合体性腎炎で最も多いとし、なかでもANCAがほぼ全例で陽性となるpauci-immune型がRPGN全体の大半を占めるとしています。

各選択肢の検討

a.ANCA関連血管炎。正しい。免疫複合体や補体の沈着を欠くpauci-immune型RPGNがRPGN全体の大半を占め、ほぼ全例でPR3-ANCAまたはMPO-ANCAが上昇し、全身性血管炎を伴います。

b.Goodpasture症候群。正しい。抗GBM抗体による糸球体腎炎に肺胞出血を伴うもので、腎生検の蛍光抗体法でIgGの線状沈着を示す代表的なRPGNです。

c.溶血性尿毒症症候群。誤り。血小板減少・微小血管症性溶血性貧血・急性腎障害を特徴とする血栓性微小血管症で、半月体形成性腎炎ではありません。

d.コレステロール塞栓症。誤り。粥腫から剥離したコレステロール結晶が腎小動脈を塞栓する腎アテローム塞栓症で、糸球体の半月体形成を機序とする疾患ではありません。

e.微小変化型ネフローゼ症候群。誤り。光学顕微鏡では糸球体がほぼ正常にみえ、電子顕微鏡で足突起の消失を認めるネフローゼ症候群で、半月体形成はみられません。

覚えるポイント

RPGN=半月体形成性腎炎。蛍光抗体所見で抗GBM型・免疫複合体型・pauci-immune(ANCA)型の3型に分け、pauci-immune型が最多。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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