骨髄異形成症候群でみられない所見|第102回医師国家試験I1

第102回医師国家試験 I1(2008年)

正答:a

問題

骨髄異形成症候群でみられないのはどれか。

a.髄外造血

b.汎血球減少

c.環状鉄芽球

d.過形成骨髄

e.骨髄細胞の染色体異常

正答の理由

公式正答はaです。骨髄異形成症候群〈MDS〉は造血幹細胞のクローン性疾患で、末梢血の血球減少、造血細胞の異形成、低形成または過形成の骨髄を特徴とし、環状鉄芽球が有核骨髄細胞の15%を超える病型や、5番・7番染色体を含む染色体異常がしばしばみられます。b〜eはいずれもMDSの診断や分類に直接用いられる所見で、残るaが「みられないもの」になります。ただしMSDはMDSの経過で髄外造血が起こり肝脾腫をきたすことがあるとも記載しており、絶対に起こらないという意味ではありません。

各選択肢の検討

a.髄外造血。公式正答。MDSの診断・分類に用いる基本所見ではなく、骨髄線維症などで前面に出る所見です。MSDはMDSの経過中に髄外造血が生じて肝脾腫をきたすことがあるとも述べており、起こりうる現象ではありますが、他の4肢のような本症の典型所見ではありません。

b.汎血球減少。みられる。無効造血により貧血(最も多い)、好中球減少、血小板減少が単独あるいは併存して生じ、骨髄無形成に至ることもあります。

c.環状鉄芽球。みられる。環状鉄芽球が有核骨髄細胞の15%を超える病型(環状鉄芽球を伴う不応性貧血など)が分類上定義されています。

d.過形成骨髄。みられる。MDSの骨髄は低形成のことも過形成のこともあり、過形成骨髄は本症と矛盾しません。

e.骨髄細胞の染色体異常。みられる。欠失・重複・構造異常などがしばしば存在し、特に5番または7番染色体に関わるクローン性異常が多く、診断と予後判定に用いられます。

覚えるポイント

MDSは血球減少+異形成+クローン性染色体異常が柱。骨髄は過形成でも低形成でもよい。髄外造血が主役になるのは骨髄線維症。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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