第102回医師国家試験 H17(2008年)
正答:d
問題
ある生活習慣による臓器別の発がん相対危険度(別冊No. 5)を別に示す。
この生活習慣はどれか。
a.香辛料多量摂取
b.高脂肪食摂取
c.食塩多量摂取
d.喫煙
e.飲酒

正答の理由
別冊No.5は喉頭が32.5と桁違いに高く、肺が約4.5、口腔咽頭が約3.1、食道が約2.3と続き、前立腺はほぼ1.0である。喉頭と肺が突出して高く、口腔咽頭・食道・胃・肝臓・膵臓・膀胱も1を超えるという分布は喫煙の特徴で、厚生労働省の報告書でも肺、口腔・咽頭、喉頭、鼻腔・副鼻腔、食道、胃、肝、膵、膀胱、子宮頸部のがんは喫煙との因果関係が「推定するのに十分(レベル1)」と判定され、前立腺がん罹患はレベル3(不十分)とされている。
画像の見方
assets/102h/102h017-figure.png(1635×1620ピクセル)で、青い棒の左端は x≈286、横軸の目盛り線は x=305, 404, 502, 602, 700, 800, 898, 998, 1097, 1196, 1296 と0.5刻みに並び、相対危険度1.0が約198ピクセルに当たる。各棒の右端の x から換算すると、全部位1.7(627)、口腔咽頭3.1(895)、食道2.3(746)、胃1.5(588)、結腸1.3(553)、直腸1.3(542)、胆管胆囊1.3(544)、肝臓1.6(598)、膵臓1.6(609)、肺4.5(1179)、前立腺1.1(497)、腎臓1.1(510)、膀胱1.7(618)。喉頭は軸を折った表示で、図中に32.5と数値が書かれている。図には出典やデータの年次・対象集団の記載はない。
各選択肢の検討
a.香辛料の多量摂取について、喉頭がんと肺がんが突出して高くなるような臓器別の危険度分布は知られていない。
b.高脂肪食摂取であれば大腸や乳腺などが問題になり、喉頭と肺が最も高くなる図の分布と合わない。
c.食塩の多量摂取は胃がんとの関連が問題になる要因で、喉頭32.5・肺4.5という分布を説明できない。
d.喉頭と肺が突出し、口腔咽頭・食道・胃・肝臓・膵臓・膀胱も上昇し前立腺はほぼ1という分布は喫煙の特徴に一致する。正答。
e.飲酒では口腔・咽頭、喉頭、食道、肝臓が問題になるが、肺が4倍以上に上がる点は飲酒では説明しにくい。
覚えるポイント
喫煙の発がん相対危険度は喉頭と肺で突出して高い。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。