第102回医師国家試験 H8(2008年)
正答:a
問題
甲状腺腫瘍の触診の際に患者に行わせるのはどれか。
a.嚥下
b.発声
c.深呼吸
d.頸部の回旋
e.頸部の前屈
正答の理由
甲状腺は気管・喉頭とともに嚥下で頭側へ動くため、患者に水を飲み込ませて腫瘤が上下に動くかをみることが甲状腺腫瘤を他の頸部腫瘤と区別する基本手技である。触診は患者の後ろから、頸部をやや前屈させて胸鎖乳突筋を緩めて行う。
各選択肢の検討
a.嚥下させると甲状腺は頭側へ移動するため、腫瘤が甲状腺由来かどうかを確かめられる。これが触診の際に行わせる動作で、正答。
b.発声は嗄声など反回神経麻痺の評価には役立つが、甲状腺腫瘤の触診のために行わせる動作ではない。
c.深呼吸は甲状腺触診の基本手技として挙げられていない。
d.頸部の回旋は胸鎖乳突筋を緊張させるため触診を妨げ、触診のために行わせる動作ではない。
e.頸部の前屈は検者が触診しやすいように軽く取らせる体位であって、腫瘤を同定するために患者に行わせる動作ではない。
覚えるポイント
甲状腺由来の腫瘤は嚥下で頭側に動き、舌の突出では動かない。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第102回医師国家試験問題および正答
- Approach to goitre in family medicine practice (Singapore Medical Journal, 2022)
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。