医師の指示のもとで各医療職が担える業務の法的範囲|第102回医師国家試験G36

第102回医師国家試験 G36(2008年)

正答:a・b

問題

医師からの指示と担当する職種の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。

a.発声訓練 ――――― 言語聴覚士

b.利き手交換 ――――― 作業療法士

c.義足歩行訓練 ――――― 義肢装具士

d.食事用自助具の作製 ――――― 介護福祉士

e.身体障害者診断書の作成 ――――― 理学療法士

正答の理由

各職種が担える業務は、それぞれの資格法の定義条文で決まります。言語聴覚士法第2条は言語聴覚士を「音声機能、言語機能又は聴覚に障害のある者についてその機能の維持向上を図るため、言語訓練その他の訓練、これに必要な検査及び助言、指導その他の援助を行うことを業とする者」と定めており、発声訓練はここに含まれます。理学療法士及び作業療法士法第2条第2項は作業療法を「身体又は精神に障害のある者に対し、主としてその応用的動作能力又は社会的適応能力の回復を図るため、手芸、工作その他の作業を行なわせること」と定めており、利き手交換の訓練は作業療法にあたります。公式正答はa・bです。

各選択肢の検討

a.発声訓練-言語聴覚士。正しい。言語聴覚士法第2条は、音声・言語・聴覚の機能の維持向上を図るための言語訓練その他の訓練を言語聴覚士の業と定めています。

b.利き手交換-作業療法士。正しい。理学療法士及び作業療法士法第2条第2項は応用的動作能力・社会的適応能力の回復を図る作業を作業療法とし、同条第4項で作業療法士が医師の指示の下にこれを行うと定めています。

c.義足歩行訓練-義肢装具士。誤り。義肢装具士法第2条第3項は義肢装具士の業を「義肢及び装具の装着部位の採型並びに義肢及び装具の製作及び身体への適合」と定めており、歩行訓練は含まれません。基本的動作能力の回復を図る運動は同法ではなく理学療法の範囲です。

d.食事用自助具の作製-介護福祉士。誤り。社会福祉士及び介護福祉士法第2条第2項は介護福祉士を、心身の状況に応じた介護を行い、介護に関する指導を行う者と定めており、自助具の作製は業務に含まれません。手芸・工作を用いる作業療法士の領域です。

e.身体障害者診断書の作成-理学療法士。誤り。身体障害者福祉法第15条は、身体障害者手帳の申請に添える診断書を「都道府県知事の定める医師」が交付すると定めており、理学療法士は作成できません。

覚えるポイント

言語聴覚士=音声・言語・聴覚の訓練、作業療法士=応用的動作能力の回復(手芸・工作)、義肢装具士=義肢装具の採型・製作・適合、身体障害者手帳の診断書=都道府県知事の定める医師。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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