第102回医師国家試験 G33(2008年)
正答:d・e
問題
腹部大動脈瘤の治療法はどれか。2つ選べ。
a.塞栓術
b.血栓除去術
c.血栓溶解療法
d.人工血管置換術
e.ステントグラフト術
正答の理由
腹部大動脈瘤の治療は開腹手術による人工血管置換か、血管内からのステントグラフト留置です。前者は瘤化した腹部大動脈を人工血管に置き換え、腸骨動脈に及ぶ場合は人工血管を延長します。後者は血管内治療で瘤を血流から隔離します。破裂例ではいずれかを緊急に行い、両者の死亡率に明らかな差はないとされています。公式正答はd、eです。
各選択肢の検討
a.塞栓術。誤り。腹部大動脈瘤に対して挙げられている治療は開腹手術による人工血管置換とステントグラフト留置の2つで、塞栓術は含まれません。
b.血栓除去術。誤り。瘤壁には壁在血栓を伴うことがありますが、血栓を除いても瘤そのものは残り、治療法として挙げられていません。
c.血栓溶解療法。誤り。瘤壁の拡大・破裂を防ぐ治療にはならず、腹部大動脈瘤の治療として挙げられていません。
d.人工血管置換術。正しい。瘤化した部分を人工血管で置換します。腎動脈より上に及ぶ場合は腎動脈の再建も併せて行います。
e.ステントグラフト術。正しい。血管内からステントグラフトを留置する方法です。屈曲・血栓化・移動・エンドリークなどの合併症があり、術後は定期的な画像検査が必要です。
覚えるポイント
腹部大動脈瘤の治療は人工血管置換術かステントグラフト術の2つ。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第102回医師国家試験問題および正答
- Abdominal Aortic Aneurysms (AAA) – Cardiology – MSD Manual Professional Edition
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。